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「介護保険制度」は機能しているのか

 (2000年)、4月1日より、介護保険制度がスタートした。介護保険料の地域格差、介護認定の不備等さまざまな問題を抱えたままである。介護保険制度がスタートしてから数ヵ月たち本当に在宅介護保険制度は機能しているのだろうか。

 最近の新聞やテレビの報道を見ると、恐れていたことが現実問題として報道されている。悪性リュウマチの人が介護保険制度の導入以前は必要とされる在宅介護の費用が措置(公費)により対応され、費用徴収はほとんど無かった。

 介護保険制度の導入で、要介護度5と認定を受けたが、今までどおりの介護を受けると、11万円の自己負担が必要となってしまう。

 しかし、この人は1万円程度の自己負担しかできず、今までの介護を断って、週一回の入浴介護しか頼めず、家族の介護が大幅に増えてしまい、誰のための介護保険制度か憤りをあらわにしていた。

 ケアマネージャーの話として、要介護認定された人が、ケアープランを立てるうえで、「いくらお金が払えるか」で、その人のケアプランを考えるしかないと嘆いていた。

 最近、やっと、介護実態の見直しが始まった。在宅介護をうけている人の実態調査をし、基本ソフトを見直すと報道している。実態調査の見直しにより、公平な介護認定と自己負担ができない介護認定者を出さない介護保険制度を築き上げることが重要だ。(在宅・施設にかかわらず)

 私たちは通院介護の導入に力を注いでいて、少しずつ、実績を上げているが、この報道は透析者にとっても決して他人事ではない。おおいに、自治体に働きかけていくことが大切だ。

(柳 光夫)

東腎協  2000年10月25日 No.135

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最終更新日:2001年3月18日
作成:S.Tokura