戻る

リレーエッセイ138

家族のために、生きて生きて生きぬく

吉田芳子 南大沢パオレ腎友会東腎協常任幹事
吉田芳子さんの写真
平成5年暮れに風邪をこじらせて翌年2月に透析導入で今年で7年たちました。妊娠中毒症から透析に入り現在に至っておりますが、その時の自分はどうして私がという気持ちがありました。姉弟の中で私だけがこのような生活が始まり、誰を責めて良いか分かりませんでした。でも日が経つ毎にこのような生活は私だけではなく病院へ行くと色々な人が透析をしているのだと感じ始めました。
 結婚して子供を3人授かることができましたが、2人目はこの世に生を受けず4ヵ月で亡くなりました。その後に3人目が生まれました。上は今年で20歳、下は中学3年になりました。  私は、本当に幸福です。

主人のため、子供のためにも毎日を明るく元気に生き抜いていく決意です。でもこの様な生活の中で平成7年に乳がんを自分で発見しました。75日間の入院生活をしたのですが、下の子供の精神不安が続きました。上は高校受験勉強の中での生活でした。その後腸閉塞で入院生活を経験しました。
入院生活をするたびに病院で知りあった友達が何人かおります。その中で何人かが亡くなりましたが、その知らせを聞くと淋しく思います。
自分も健康ではないが、週3回の透析で元気になって、残りの4日を1週間以上に充実させようと思っている昨今です。
20歳の娘も4月から介護士になり働き始めました。私の姿を通し介護士になろうと思ったようです。娘は「お母さんの老後は私が面倒を見るから安心してね」と言っております。主人も私の為にタバコをやめて3年経ちます。
本当に家族が協力してくれて、現在の私があります。母親は一家の中で太陽の存在でなければいけないと思います。毎日を泣いたり喚いたりしても今の生活が変わる訳ではないので病気と真正面から闘っていく毎日です。
地域においては、アレンジメントフラワーを月1回習っております。今年で4年になり楽しんでおります。また、小学校、中学校と役員をやらせていただき充実したと思います。

今は、東腎協の常任幹事として2年目を迎えました。常任幹事になって色々なことを勉強させて頂いております。常任幹事には高齢の方、不自由な足を動かして参加している役員がいらっしゃいます。私の父親の年齢の方もいます。本当にご苦労さまと言いたいと思います。
今年21世紀を迎えました。透析9年目を次の目標として元気に東腎協の皆さまと患者会の方々と過ごしたいと思います。家族のためにも生きて生きて生き抜く決意です。

いつも笑顔をたやさない自分でいたいと思いますので、皆さまよろしくお願いいたします。
東腎協  2001年5月25日 No.138
戻る

最終更新日時:2001年6月24日
確認:S.Kisisato