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リレーエッセイ139

元気に笑顔で、いつまでも生きる

貴友会王子病院友の会、東腎協常任幹事
工藤歩さんの写真
 平成9年7月に、足がむくんで貧血が続き、病院にいってみたら、痛風による腎不全との診断で、即刻入院ということになりました。

 そして一週間後になにがなんだか、わからないうちに透析導入ということになってしまい、現在まる4年となりました。

 導入前は、全く無知でそんなに大変なことが自分の中で進行しているとは思ってもみませんでした。その時に突然「腎不全」の宣告と「透析」となにが起こっているのか驚きの連続でした。

 そういったこともあり導入当時の気持ちは、「どうして自分がこんなことになるんだ。親兄弟、親戚誰ひとりとして、透析をしている人はいないのに」。というもので、落胆の日々でした。

 それでも、透析の仲間と話すうちに友達も少しずつ増え、腎臓病に対する知識も段々得て、楽しい生活とともに、勉強ができている毎日になっています。また、会社の仕事は、周りの人からの協力の中で充実していました。

 透析をしていると、仲間も増えますが、せっかく仲良くなった人も亡くなることがあった時は、寂しくなります。私事ではありますが、この4月に会社が倒産してしまいました。現在では、仕事のめどがたっていますが、そのことを知った時は、この仕事が好きであったこともあり、少し落ち込んだ時もありました。

 仲間の死や、失職など、気持ちが暗くなりそうになっても元気に生活していけるのは実際には、東腎協をはじめ患者会の運動を続けていっているからだと思っています。

 私は、はからずも常任幹事になって2年目になります。親のような年頃の方や同じ年代の方、長期透析の方など様々な方が常任幹事におられ、自分の経験をカバーしてあまりある、透析の事を中心にした、沢山のことの勉強になっています。

 まだまだ、勉強不足ではありますが、私は、病院の患者会の「貴友会」の会長もやらせていただいています。このことについても常任幹事になってから、他の常任幹事の先輩のアドバイスや協力を得てやっていけることを感謝しています。

 運動のことは、まだまだですが、自分のことでも患者会があることで生活も充実できる面もあり、ますます厳しくなる現実に立ち向かうためには、団結が大切であると考えています。

 これから、二十一世紀に向けての私の目標は、難しいことは抜きにして、とにかく元気であること、笑顔を絶やさないこと、その「元気」なエネルギーをもって、東腎協の常任幹事と病院患者会の「貴友会」の会長を皆様方と一緒に頑張っていきたいと思います。

東腎協  2001年7月25日 No.139

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最終更新日時:2001年7月29日
確認:T.ONO